ABOUT

私たちについて

本講座では微生物の力を産業利用する可能性を科学的に追及しており、岡山県工業技術センターや種麹メーカーなどと研究を行い、固体培養を中心に微生物の力を活用した未利用資源の新規利用用途の探索を行っています。

大学・地域公設試による技術移転と、技術指導による新規固体培養麴素材を用いる新規商品開発という「岡山モデル」を全国へ展開し、日本各地の公設試等への固体培養装置の導入、技術移転と技術指導による地域植物資源からの新規固体培養麴素材の創生を目指します。

本講座では「小型通気式固体培養装置」を用いて、産業化を想定した固体培養試験を行っています。産業化(大型化)の際には、通風式の装置を用いて行う場合が多く、試験段階から産業化を見据えた研究を行うことで、スムーズな産業化検討を行うことが出来ます。

麹菌とは、日本の国菌で、味噌・醤油・日本酒などの伝統的な発酵・醸造製品の製造に用いられてきた糸状菌です。麹菌は、非常に高い有用物質分泌能力を有し、有用酵素や有用二次代謝産物を菌体外に大量に分泌し、その生産が固体培養によって大きく引き出されている特徴を有しています。歴史的に食品として安全に食べられてきたことから米国FDAによりGRAS(Generally Recognized As Safe)リストに掲載されています。

固体培養とは、味噌・醤油・日本酒などの発酵醸造産業で用いられてきた伝統的な麴菌の培養方法で、通常の液体培養では得られない物質や酵素が生産されます。当研究コンソーシアムでは、3種の培養環境制御条件の異なる培養を駆使し、未利用資源から新たな麹の創生を目指します。新たに創生された麹では酵素・有機酸・二次代謝産物などの機能性成分が豊富に生産され、植物素材の高機能化・高付加価値化が起こり、各地域に眠っている植物資源の機能性食品素材や化粧品素材としての活躍の場を設けることが出来ます。

主な研究




MEMBER

研究メンバー

神崎 浩

専門分野は応用微生物学、応用酵素化学,天然物有機化学で、『細胞・酵素を利用する有用物質生産研究』を行ってきましたが、微生物インダストリー講座では、その研究を産学官連携を通じて深化させ、産業化に近づける研究を行っていきたいと思っています。


特開2022-001026
ノラチリオールの新規な製造方法とその用途
特開2021-109865
脂肪蓄積抑制剤及びその製造方法並びに血糖値上昇抑制剤及び腸内細菌叢改善剤
特許6609132
抗酸化性化合物及びそれを含有する組成物の製造方法、並びに、それに用いられる新規微生物
特許4652355
オリーブ葉抽出物を酵母処理することにより得られる抗酸化物質
特許4636623
N−アセチルグルコサミニダーゼ阻害活性を有する化合物
  • 1986年3月

    京都大学大学院農学研究科修了(博士課程)

  • 1986年4月

    日本学術振興会 特別研究員

  • 1987年9月

    岡山大学自然科学研究科 助手

    (S63.7-H元.9)アメリカ合衆国国立衛生研究所博士研究員

  • 1994年4月

    岡山大学農学部 准教授

  • 2004年4月

    岡山大学 教授

原 唯史

2024年4月に岡山大学 寄付講座 微生物インダストリー講座へ株式会社フジワラテクノアートより出向して参りました。微生物の力を産業利用する可能性を科学的に追及することを目的に、機械製麹装置を用いた固体培養試験を中心とした研究を実施しています。


特許7454201
糸状菌固体培養物の製造方法、及び糸状菌固体培養物
  • 2011年3月

    九州大学システム生命科学府システム生命科学専攻 修了(修士課程)

  • 2011年4月

    キリンビール株式会社 入社

  • 2021年4月

    カバヤ食品株式会社 入社

  • 2022年3月

    株式会社フジワラテクノアート 入社

  • 2024年4月

    岡山大学微生物インダストリー講座 助教(特任)